【分析】空室率や売却案件の増加に備えた戦略が重要、Colliers(市場分析レポート・ディレクトリ)

日経不動産マーケット情報

東京オフィス市場は現状、低い空室率と新規供給ビルの高い内定率に支えられて安定的に推移している。しかし、企業業績の低迷によるコスト削減圧力やテレワークの推奨などもあり、テナントの潜在的な賃借面積の削減要望は増加傾向だ。今後は既存ビルで空室の増加が見込まれ、緩やかな賃料調整局面になる可能性が高い。このような状況下では、テナントは現行賃貸借契約の更新・再契約を見すえて賃料の最適化戦略を構築することが重要になる。同戦略では、働き方や立地戦略(サテライトオフィスを含む)の見直し、将来の最適賃料水準を見すえた交渉戦略の構築が必要だろう。ビルオーナーは、市場の空室率上昇を見越して解約や面積縮小を希望するテナントへのインセンティブ供与などを検討し、賃料水準を維持しながら解約(一部解約を含む)を防ぐ戦略を検討すべきだ。投資家には、事業会社が利益確保の目的で売却する案件が増加傾向にあるため、このような投資機会を探ることを推奨する。